Hummingbird

Hummingbirdについて

ハチドリ(Hummingbird)は、羽を高速に動かしホバリングをする能力を有することで有名な鳥です。特にノドアカハチドリ(Archilochus colubris)と呼ばれる種は主にアメリカで繁殖するハチドリで、季節の変わり目には1000km以上の大移動をすることもあります。ドローンでホバリングしながら、数km上空からゴールを目指す我々のプロジェクトの象徴として、この鳥の名前をとりました。(写真: getty Images)

ロゴについて

ノドアカハチドリ(Archilochus colubris)というアメリカで繁殖するハチドリをモチーフにしたロゴです。黒地をベースに、赤色をアクセントに用いたスタイリッシュなロゴになっています。Slackのアイコンやポスターのロゴとして様々な場面で活躍してくれており、本番用の機体にも刻印されています。

ドローン

構造

Cansatでドローンを実現する際に、まず問題となるのは機体の展開です。レギュレーションを満たすため、バネを用いて腕を展開する方式を採用しました。また、厳しい重量制限を満たすため、軽量化にも取り組んでいます。特に回路の制約条件やメンテナンス性を考慮しながら機体の最適化を重ねてきました。

回路

ドローンを制御するために、Pixhawk4という市販のAutopilot(センサやCPUがまとまった自動操縦機)とRaspberry Piを使用し、Autopilot上で動くPX4というFirmwareをraspberry piから指示を出して制御しています。構造班とも相談しながら、期待される挙動を実現するためにカメラや光センサを配置しています。

制御

主にPX4と呼ばれるFirmwareに対し、Raspberry Pi上で動くMAVSDKと呼ばれる環境を用いて指示を出して制御を行います。FirmwareはC++、MAVSDKは公式に提供されているPythonの環境を用いて開発を行いました。Gazeboというシミュレータも活用しながら開発を行い、開発効率を高めています。0mを達成するために、機械学習を用いた画像航法も実装しています。

ケース

構造

ケースは機体を確実にロケットから放出させ、またパラシュートとの切り離しを助けるために重要な役割を果たすものです。ケースと機体の切り離しは、一連のシークエンスの中のいわば「死の谷」であり、安全に切り離しができるように配置を工夫しています。また、切り離しや展開にはピン抜き構造を採用しており、この機構が問題なく機能するよう、回路と相談しながらモーターの配置を行っています。

回路・制御

ケースの回路は機体と独立して存在し、切り離しや展開を主に制御します。マイコンとしてArduinoを採用しており、限られた機能の中でも確実に展開や切り離しが実現できるよう、さまざまな工夫を施しています。基板加工機を用いて基板の集約化にも取り組んでいます。

パラシュート

パラシュートによる適切な減速は、機体を安定化させ、切り離しを成功させるために重要な役割を担っています。軽量化や安定化、開傘のしやすさなど、パラシュートの作成は様々なトレードオフの中での最適化が鍵になります。我々は十字型など、様々な形状や機構のパラシュートを試し、最終的にはスピルホール型のパラシュートを選択しました。内部にテグスを通すことで荷重を分散し、また数学的に最適な曲線を用いることで、小さな大きさで高い機能性を達成する構造になっています。

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